09/27/2024
ショウジョウバエHuginペプチドの機能に関する論文が受理されました。この論文では、神経ペプチドの一種であるHuginが、幼虫から蛹への発育を制御することを示しています。遺伝学的解析から、Huginは「前胸腺刺激ホルモン産生神経」と呼ばれる、幼虫から蛹への変態を促進する神経の働きを調節することを見いだしました。
07/18/2024
カイコの脂肪酸代謝経路に関する論文が受理されました。この研究では、カイコ生体内で餌由来の脂肪酸から「長鎖オメガ3脂肪酸」の一種であるEPAが生合成されることを見出しました。カイコの餌である桑の葉にはα-リノレン酸という脂肪酸が多く含まれており、この脂肪酸を基質としてEPAが生産されていることを突き止めました。カイコ体内でEPAは脳に蓄積していたことから、EPAはカイコの脳機能に関与する可能性が考えられました。
佐藤真維さん(2022年度修了)をはじめ、小澤さん(2022年度修了)、杉山さん(2021年度卒業)、酒井さん(修士課程2年生)の尽力のおかげで本研究を進めることができました。
03/29/2024 - 03/31/2024
日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会の合同大会にて、大学院生の酒井さんが口頭発表を行いました。また、小集会「応用昆虫学の新しいチャレンジ:腐食性昆虫が支える未来の資源循環社会」にて大原が発表しました。
02/15/2024
食品栄養科学部 食品生命科学科の卒業論文発表会が開催されました。学部生の久保田さん、伴さん、平松さんが卒業研究の成果を発表しました。司会も担当し大変な1日でしたが、滞りなく無事に発表会を終えることができました。
09/11/2023
無翅昆虫であるトビムシに関する論文がComparative biochemistry and physiology. Part B誌にて受理・発表されました。トビムシは土壌の主要な小型無脊椎動物であり、翅がない原始的な昆虫のグループである「無翅昆虫」に分類されます。本研究では、トビムシにおけるオメガ3脂肪酸生合成経路の存在を明らかにしました。エイコサペンタエン酸(EPA)をはじめとしたオメガ3脂肪酸は脊椎動物や甲殻類にとって必須な栄養素であり、水圏生態系では藻類などの微生物がEPAの生産者となっていますが、土壌生態系では一部の線虫類を除きEPA産出能力を持つ生物グループは知られていませんでした。本研究では、機器分析や安定同位体を駆使し、日本産のトビムシであるSinella dubiosaがEPA産生能力を持つことを明らかにしました。本研究で用いたSinella dubiosaだけでなく、他の幾つかの種においてもEPAは検出されることから、トビムシは土壌生態系におけるEPA供給源として機能している可能性が考えられました。今後、トビムシ類ならびに他の無翅昆虫類のEPA産出能力の有無やその活性を比較するとともに、彼らが持つEPA合成酵素を同定・比較することで、トビムシ等の無翅昆虫類におけるEPA産出の普遍性や進化的背景に迫ることができると考えています。
なお本研究は、昨年度卒業した匂坂さんが卒業研究で取り組んだテーマであり、本研究室でまだ立ち上げたばかりトビムシの研究を精力的に進めてくれました。
08/24/2023
線虫の脂肪酸合成酵素を発現するショウジョウバエ系統の作出とその脂肪酸組成に関する論文がTransgenic Research誌に受理され、発表されました。昆虫に不足する機能性脂肪酸・エイコサペンタエン酸(EPA)を増やす技術開発の足掛かりとして、線虫のEPA合成酵素群をショウジョウバエで発現させる研究を行いました。その結果、4つの酵素を同時に発現させることによって、EPAが虫体内に蓄積されることが確認できました。
脂肪酸分析は佐藤真維さん(2022年度修了)が担当し、トランスジェニック系統の作出においては共同研究者の方々にお力添えいただきました。
08/23/2023
高校生を対象とした食品生命科学科サマースクールを開催しました。本研究室では6名の高校生を受け入れ、ゼブラフィッシュの嗜好性に関する実験を行いました。
06/30/2023
創基151年筑波大学開学50周年記念TARAシンポジウム「先端学際生命科学:CODE-DECODEの新たな展開」にて大原が発表しました。
03/14/2023
ヒトHSP遺伝子の多型に関する論文がGene Reports誌に受理、掲載されました。熱ショックストレス応答遺伝子であるHSP70およびHSP90の遺伝子多型と生活習慣病との関連について、池野君(昨年度修了)が解析した成果を論文にまとめることができました。
02/07/2023 & 02/15/2023
修士論文発表会と卒業論文発表会が開催され、佐藤さんと小澤君は修士論文の成果を、酒井さんと匂坂さんは卒業研究の成果を発表しました。
12/01/2022
幕張メッセで開催された分子生物学会に参加し、佐藤さん、小澤君、大原がポスター発表を行いました。
09/26/2022
静岡県立三島北高等学校で、大原が出張講義を行いました。生命科学や本学部に興味を持つ1年生の受講者を対象に、本学部や私たちの研究について紹介させていただきました。貴重な機会を頂きありがとうございました。
09/22/2022
ショウジョウバエのインスリン産生細胞を制御する感覚神経に関する論文がDevelopment誌に受理されました。化学感覚受容体の一種であるGr28aを発現する末梢神経が、中枢神経系内に位置するインスリン産生細胞に投射し、そのはたらきを制御することを見出しました。Gr28aを発現する末梢神経を阻害すると、インスリンの産生と成長が抑制されることから、この神経は正常なインスリン産生と成長を支える役割を担っていると考えられます。今後、この神経がどのような化学感覚を受容しているのかを明らかにしていくことによって、昆虫の発育過程を押し進めるために重要な環境情報とその感知機構の一端が浮き彫りになると考えられます。この論文は、カリフォルニア大学リバーサイド校の山中直岐先生との共同研究の成果です。
08/30/2022
エクジソン産生制御機構に関する論文がGenetics誌に受理されました。ヘテロクロマチンの制御因子であるSu(var)2-10とHP1aが、ヘテロクロマチン領域に位置するエクジソン合成酵素遺伝子・neverlandの発現を制御することを見出しました。この論文は、筑波大学TARAセンター 丹羽研究室の上山さんとの共同研究の成果です。培養細胞の実験などで色々とお世話になりました。また、本研究のRNAiスクリーニングでは加藤君(2019年度修了)が地道にデータ取りを進めてくれました。関わってくださった皆様、ありがとうございました。
06/30/2022
時計遺伝子の多型に関する論文がLifestyle Genomics誌に受理されました。石川さん(2018年度卒)と凪君(2020年度卒)の実験成果を中心に論文をまとめることができました。
08/17/2022
高校生を対象にした食品生命科学科サマースクールにて、人類遺伝学研究室はゼブラフィッシュの摂食行動に関する実験を行いました。参加してくださった高校生の皆様、ありがとうございました。
06/11/2022
神戸で開催された第76回日本栄養・食糧学会大会のシンポジウム「哺乳類以外のモデル生物を用いた栄養学研究の展開」にて大原が発表しました。
12/01~12/03/2021
横浜で開催された第44回日本分子生物学会にて、池野君、佐藤さん、小澤君、大原がポスター発表を行いました。また、大原はワークショップ「ゲノムDNA量の変化から紐解く生物の生存戦略」にて発表しました。
07/15/2021
第11回TOR研究会にて大原が発表しました.
06/30/2021
International Insect Hormone Workshop (Online)にて大原が発表しました.
05/28/2021
論文がFrontiers in
Physiology誌に受理されました.星野君(2019年度卒),今堀君(2018年度卒),松雪君(2018年度卒)の活躍により興味深いデータが得られ,紆余曲折を経ながらようやく一つの形にまとめることができました.本研究は筑波大学TARAプロジェクトの支援を受けました.
本研究では,ショウジョウバエを用いて個体発育を制御する因子の探索を行い,Hsp90と呼ばれる因子が栄養依存的な個体発育に必須な役割を果たすことを見出しました.Hsp90は熱などのストレスに応答して発現誘導され,特定のタンパク質群の立体構造と機能をサポートする分子機能を有しています.私たちの研究により,Hsp90はショウジョウバエ成長期(幼虫期)においてアミノ酸・タンパク質依存的に発現し,成長に必須なホルモンであるインスリン様成長因子の産生を促進することが明らかとなりました.成長期の個体はHsp90を栄養依存的に誘導することで,効率的な同化および成長を進行させているのではないかと考えられます.
04/01/2021
2021年度がスタートしました.
06/25/2020
大原がTOR研究会で発表しました(オンライン開催).
06/26/2020
佐藤綾香さん(昨年度修士前期課程修了),大原,小林らの論文がBioscience, Biotechnology, and Biochemistry誌に受理されました.この論文は,本学部栄養化学研究室の三浦先生との共同研究の成果です.ショウジョウバエの発育過程におけるリン脂質を定性・定量的に解析した結果,プロピオン酸をもとに奇数脂肪酸を有するリン脂質が生合成されていることが明らかとなりました.佐藤さんの活躍により,興味深い成果を得ることが出来ました.また,三浦先生をはじめ,栄養科学研究室の皆様のサポートのもと,無事に第一報をまとめることができました.ありがとうございました.
06/08/2020
筑波大学の井村博士(現UCR研究員),島田先生,丹羽先生らの研究グループの論文がCurrent Biology誌で公開されました.このような素晴らしい研究に関わらせていただき,ありがとうございました(大原).
05/01/2020
小林,大原らの論文がBiomedical Research (Tokyo)に受理・掲載されました.ジペプチド代謝酵素の一種であるCNDP2遺伝子が恒常性維持や個体寿命に効いていることを示唆するデータが得られました.この研究は山梨学院大学の萱嶋泰成先生との共同研究として行われました.
04/01/2020
2020年度がスタートしました.
11/12/2019
大原の研究計画が2019年度武田科学振興財団研究助成のライフサイエンス研究助成に採択されました.
09/18/2019
大阪市立大学で行われた第90回日本動物学会に参加しました。加藤君、佐藤さん、大原が口頭発表を行いました。活発な議論を行い、大いに刺激を受けた3日間でした。
05/08/2019
新しい研究室HPを立ち上げました。以前の新着情報はFacebookページでご覧ください。
03/17/2019
第66回日本生態学会@神戸で、大原が招待講演を行いました。生態学会と分子生物学会との連携シンポジウムで、宇都宮大学の宮川一志先生にお声がけいただきました。分子生物学的手法を駆使した個体発育研究について紹介しました。
03/02/2019
第20回静岡ライフサイエンスシンポジウム「身体づくりの分子メカニズム」が静岡県立大学で開催されました。大原は本会の大会委員長を務めました。盛況のうち全日程を終了しました。ご講演いただいた先生方、ご参加いただいた皆様、フォーラムスタッフの皆様、ならびにアルバイトで手伝っていただいた学生の方々に御礼申し上げます。
http://plaza.umin.ac.jp/~sizuwaka/lifesciencesymposium.html
2018年度の活動をまとめてご報告します
研究成果の発表
●日本蚕糸学会第89回大会にて大原が発表しました(招待講演)(2018年3月19日)
●日本分子生物学会41回大会にて大学院生の加藤朋香さん、加藤勇輝さん、大原がポスター発表を行いました(2018年11月29~30日)
対外活動
●静岡県立大学 産学官金連携マッチング会Part3で大原が発表しました(2018年10月16日)
教育活動
●食品生命科学科 フードサイエンスラボ「食品のDNA鑑定」(2018年8月21日)小林、大原
●分子生物学会 出前授業「生き物が大人になる仕組み」@沼津高専(2018年6月14日)大原
●高大連携授業「おいしさの科学」@静岡雙葉高等学(2018年10月17日)小林